『チェンソーマン』第10巻より
この記事では『チェンソーマン』のキャラクターの名前の由来についてまとめています。
- 悪魔の名前の由来はキリスト教の天使の階級か？
- セラフィムの由来は熾天使？
- ビームの由来は智天使？
- ガルガリの由来は座天使？
- ドミニオンの由来は主天使？
- ヴァーチェの由来は力天使？
- パワーの由来は能天使？
- プリンシの由来は権天使？
- 早川アキの名前の由来は大天使？
- エンジェルの名前の由来は天使
悪魔の名前の由来はキリスト教の天使の階級か？
『チェンソーマン』第83話より
マキマの部屋の外には8体の魔人と悪魔が並んでいますが、名前の由来はというと、キリスト教の聖典である聖書に登場する天使の「階級（ヒエラルキー）」が元ネタとなっています。
神学者「偽ディオニュシウス・アレオパギテス」が提唱した天使の九つの階級
天使の階級は、神に近い順に上位、中位、下位の三つの階層に分かれ、さらにそれぞれに三つの階級があり、合計九つの階級が存在します。
チェンソーマンのキャラクターの名前とキリスト教における天使の階級を1人1人見ていきましょう！
セラフィムの由来は熾天使？
『チェンソーマン』登場するセラフィムは昆虫のような見た目と背中には羽が生えています。 頭だけでなく体全体の特徴から魔人ではなく悪魔であると思われます。
作中では登場機会が少ないものの、名前の由来は、上位三隊のうち「最高位」の、熾天使（してんし）Seraphim / セラフィムから来ています。だから、マキマに最も近い位置で屈んでいるんですね。
『ヨハネの黙示録』第9章
昆虫の様な姿の由来は、『ヨハネの黙示録』において天使による第5のラッパ吹きが吹かれた結果、イナゴの群れが現れた話から来ているのではないでしょうか。
ビームの由来は智天使？
サメの魔人「ビーム」の名前はケル"ビム"から由来していると思われます。
『チェンソーマン』第4巻34話
智天使（ちてんし）Cherubim / ケルビム は。絵画では智天使はしばしば青く描かれます。カラー版でビームの髪の毛やズボンは青色でしたね。
顔と翼だけで描かれている天使たちは熾天使（赤）と智天使（青）です。
智天使ケルビムは知識と守護を司る天使で、『創世記』では、アダムとエヴァが追放された後、エデンの園の東側で「生命の樹」を守った番人として知られています。
『チェンソーマン』第6巻49話より
『チェンソーマン』においてもレゼとの戦いの中でデンジの新たな戦闘方法（知恵）を授けているシーンがありますね。
ラファエロ『エゼキエルの幻視』
智天使ケルビムは古代メソポタミアでは「翼を持つ守護神」の意味も持ちます。 預言者エゼキエルが見た幻の中で、ケルビムは神の玉座を運ぶ役割を担っており、人、獅子、雄牛、鷲の四つの顔と四枚の翼を持っているとされています。
『チェンソーマン』第6巻49話より
ビームがチェンソーマンを乗せて戦闘しているのは、神の玉座を運ぶケルビムの役割をヒントにしているのかもしれません。
ガルガリの由来は座天使？
『チェンソーマン』第10巻より
『チェンソーマン』第10巻で、暴力の魔人の名前が「ガルガリ」と明らかになり、座天使（ざてんし）Thrones / スローンズ、別名Galgalim/ガルガリンであるとわかりました。
暴力の魔人は毒マスクによって力を抑えらえていますが、マスクを外すと4つの目があるんですよね。「複数の目」は天使由来の設定でしょう。
右下の車輪？が座天使
座天使（ざてんし）Thrones / スローンズ、別名Galgalim/ガルガリンは 「王座」の名が示す通り、神の玉座（戦車）を運ぶ役割を担っていて、複数の目を持つ車輪として、他の天使と異なる姿で描かれることがあります。
ドミニオンの由来は主天使？
『チェンソーマン』のドミニオンはほぼ登場シーンがありませんが、名前の由来は主天使Dominions / ドミニオンズです。
『チェンソーマン』第10巻より
ドミニオンは「主権」「支配」を意味し、他の天使たちの行動を監督する管理する立場らしいので、あまり表には出てこなかっただけで裏でがんばっていたのかも。
ヴァーチェの由来は力天使？
『チェンソーマン』に登場するヴァーチェは、カニのような手と足を持っているキャラクターですが、情報はありません。
『チェンソーマン』第10巻より
名前の由来は力天使Virtues / ヴァーチューズです。ケルビムなど他の天使と比べると力天使、単体を描く絵画は少ないようです。
パワーの由来は能天使？
『チェンソーマン』血の魔人パワーの名前の由来は、能天使Powers / パワーズです。
能天使は「権能」「能力」を意味し、悪魔や堕天使と戦いの最前線に立つ戦闘的な天使とされます。 公安退魔特異4課で最前線で悪魔と戦っていたパワーと共通しますね。
また、世界の秩序や国境、信仰を守護する役割を持っています。
『チェンソーマン』第90話より
マキマに捕まりそうになったデンジを守るために登場しており、能天使の守護する役割からインスピレーションを受けていそうです。
プリンシの由来は権天使？
『チェンソーマン』のプリンシは上半身が長髪の女性で、下半身には8本の脚をもつ蜘蛛の悪魔です。プリンシの名前の由来は権天使（けんてんし）Principalities / プリンシパリティーズです。
『チェンソーマン』より
権天使は 、国や都市を統治・守護する役割があるように、作中ではマキマの右腕として活躍していました。
早川アキの名前の由来は大天使？
早川アキはマキマの部屋の外に並ぶ8体の悪魔と魔人の中には含まれていませんが、おそらく大天使Archangels / アークエンジェルズが元になっています。
「大」という名を持ちますが、階級的には下から二番目で、 神の重要なメッセージや啓示を、人間界に伝える「使者」としての役割を果たします。
大天使のミカエル、ガブリエル、ラファエルなどが有名で、人間との関わりが深いため、翼を持った人間に近い姿で描かれます。 ミカエルは裁き、軍の司令官的な役割を持つことから警察官の守護聖人として信仰されています。
警察官の武器といえば…銃
エンジェルの名前の由来は天使
『チェンソーマン』の天使の悪魔は早川アキのバディで、寿命をもとにして武器を作り出す能力を持っています。
『チェンソーマン』より
名前の由来は天使Angels / エンジェルズであり、最も階級は低いですが、人間と最も親密な関係を持つ天使です。
『チェンソーマン』より
大天使の命令を実行し、人間を悪意から守りる役割があることから、大天使に由来する早川アキとバディを組んでいたのかもしれません。
まとめ
・チェンソーマンに登場する8人の悪魔、魔人の名前はキリスト教の天使の階級に由来している
・廊下で待機する悪魔、魔人たちは天使の階級が高い順からマキマの近くで屈んでいる
