『チャーリーとチョコレート工場』の感想です。
まだ観ていない方はネタバレ注意です。
工場長ウィリーウォンカの若き日の冒険を描くと宣伝に惹かれて見に行ってきました!
前作との繋がりや語られなかった過去を見られるのかな?と期待していましたが、あまり繋がる要素はありませんでした。
本作のメッセージとは?
本作のテーマは「友情、夢を諦めない、貧富の差」だと感じました。特に「金のないものは搾取される」というフレーズは複数回登場しており、資本主義の中で搾取される貧困層と搾取する富裕層の戦いが強調されています。
若くて無知な主人公が憧れの大都会にやって来る、煌びやかな都会の現実的で残酷な側面を味わうという流れは監督のポール・キングの作品『パディントン』でも共通していました。
夢を抱いて都会にやって来て、現実とのギャップを目の当たりにした若者へ、夢を諦めるな!一緒に切磋琢磨できる仲間を探しなさい!と監督から前向きなメッセージをもらえました!
モヤモヤポイント
一方で前作との繋がりを求めるチャーリーファンにとっては残念な内容だったかもしれません。
個人的には前作との矛盾を多く感じてしまいました。細かいところに拘ってしまうO型的な性格の私は終始モヤモヤが止まりませんでした。
以下モヤモヤポイントです。
・前作では登場しなかった母とのエピソードが語られます。幼少期に病気で亡くなった母と交わした約束を信じてチョコレート作りのために奮闘。ストーリーの最後に亡き母から「仲間の大切さ」を教わって終了します。
→大人になったウォンカって天才だけど孤立していてチャーリーにしか心開かない設定じゃなかったっけ…とモヤモヤ。
・ウンパルンパの風貌の違い。見た目がオレンジの皮膚に緑の髪になっており、服装は英国紳士風でハイテク機器を使いこなす謎のキャラでした。
→ウンパルンパって深い森の奥にある秘境の部族みたいな設定じゃなかったっけ…とモヤモヤ。
・エンディングで強制労働から解放された仲間たちのその後が描かれるのですが、電話交換手と配管工事屋は日常業務に戻りました。とやたらに現実的で笑いました。
映像やセットは本当に綺麗で、監督も異なりますし、全く別の話としては楽しむべきなのかもしれません!
原作を読んでいませんが、もしかすると原作に忠実に作ったのかもしれません。とりあえず、「ウォンカの過去の物語」という宣伝が最大の罪だと思います。
海外版のタイトルは『wonka』なのでチョコレート工場の始まりというタイトルをつけた翻訳担当にも問題ありです。
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1964年のイギリスの小説、『チョコレート工場の秘密』を基に、ティム・バートンが監督。
『パディントン』(原題:Paddington)は、イギリス・フランス共同製作による2014年のファミリー映画作品、ポール・キングが脚本・監督を務めた実写アニメーションコメディ映画。ストーリーはマイケル・ボンドの児童文学作品『くまのパディントン』を元にしている。