古代史好きなサラリーマンのブログ

旅行に行く前に読んだら楽しくなるブログを目指してます。古代史、神話、医療に興味があるサラリーマンが全国を旅した発見を書き連ねます。

『逃げ上手の若君』北条時行を助けた諏訪頼重(すわよりしげ)とは?

2024年7月6日よりTVアニメ『逃げ上手の若君』がスタートしました。物語をより楽しむため重要人物である諏訪頼重(すわよりしげ)とは何者なのかまとめてみました!

 

『逃げ上手の若君』第一話のネタバレを含みます。

目次

諏訪頼重(すわよりしげ)とは?実在の人物?

『逃げ上手の若君』第一話より 

諏訪頼重(すわよししげ)は新田義貞(にったよしさだ)によって滅ぼされた鎌倉幕府から第9代執権の北条高時の子、北条時行を諏訪へ逃した人物です。

 

諏訪頼重(すわよししげ)は軍記物の『太平記』にも登場することから実在した人物だと考えられています。

諏訪大社の場所

諏訪頼重(すわよししげ)鎌倉幕府御家人であるとともに、信濃国にある諏訪大社の神官と名乗っています。

神官であり武士である諏訪氏とは?

諏訪頼重(すわよししげ)が生まれた諏訪氏は武士でありながら神官である特殊な一族です。

武士としては源平合戦の際に木曾義仲(きそよしなか)に味方したとして源頼朝全盛期の鎌倉幕府では冷遇されていましたが、北条義時信濃守護に任命された事をきっかけに代々※北条得宗家の御家人として力をつけてきました。

 

※北条得宗家:鎌倉幕府初代執権の北条時政から始まる北条氏の嫡流(跡継ぎ)

 

諏訪頼重(すわよししげ)は武士であったと同時に、神官としては諏訪大社の大祝(おおほうり)でした。大祝とは諏訪大社の神を肉体の中に宿す現人神(あらひとがみ)として信仰される人のことで、信濃国諏訪神社を観請した地においては絶対的神秘の力を持つ人として信仰の対象となっていました。 

『逃げ上手の若君』第一話より 

諏訪頼重(すわよししげ)の未来が見えたり後光が差してたり神秘の力を持つ設定はここからきてるのでしょう。

諏訪頼重はなぜ未来が見える?

諏訪頼重(すわよししげ)が特殊な能力を持つのは頼重の祖先から受け継いだ力だと思われます。

 

諏訪氏の祖先は諸説ありますが、大和(奈良県)の大神神社(おおみわじんじゃ)の祭祀を司った三輪氏(みわし)である説や、欽明天皇の時代に活躍した金刺氏(かなさしし)であると言われています。

 

三輪氏と金刺氏いずれも儀式や神事に関連のある特殊な古代氏族として歴史に登場しています。

三輪素麺の歴史より

三輪氏といえば第10代崇神天皇の(推定2~3世紀)時代に疫病が流行した際に三輪山の神を鎮めるために儀式を行った大田田根子(おおたたねこ)の末裔です。

金刺氏の系図

金刺氏は初代神武天皇の皇子の神八井耳命(かむやいみみのみこと)の孫の建五百建命(たけいおたつのみこと)の末裔だとされています。

科野大宮社 Wikipediaより

建五百建命は第10代崇神天皇の時代に初代科野国造(しなののくにのみやつこ)に任命された人物で、長野県上田市には建五百建命が創建したと伝わる科野大宮社(しなのおおみやしゃ)があります。

神八井耳命系図

さらに系図をさかのぼると神八井耳命(かむやいみみのみこと)は第2代綏靖(すいぜい)天皇が即位する前に、綏靖天皇と協力して手研耳命(たぎしみみのみこと)の反逆を鎮圧した人物です。

 

この際、神八井耳は手足が震えて矢を射ることができず、代わりに綏靖天皇が矢を射て反逆者の手研耳命(たぎしみみのみこと)を倒しました。神八井耳はこの失態を深く恥じて、弟に皇位をすすめ、自分は綏靖天皇を助けて神祇を掌ることとなったと『日本書紀』は記します。

 

このように諏訪氏のルーツが三輪氏、金刺氏どちらでもあったとしても古代から神祇によって王を補佐する役職であったことがわかります。

『逃げ上手の若君』第一話より

鎌倉幕府を敵から守護する祈祷をするために諏訪頼重(すわよししげ)が鎌倉を訪れていたのも納得できますね。

 

 

金刺氏の末裔は戦国時代最強の剣豪? 

乙骨の由来も長野県の諏訪の近くだった!