
この記事では『呪術廻戦』に登場する九十九由基(つくもゆき)の式神・呪具である凰輪(がるだ)の元ネタ・由来について考察します。
『呪術廻戦』の九十九由基(つくもゆき)とは
九十九由基は、呪術師の階級の中でも最上位のである「特級術師」の一人です。

『呪術廻戦』202話より
「星漿体(せいしょうたい)(天元と同化することができる人間)」であることが明かされていますが、九十九由基自身が同化を拒否して、呪術師となった過去を持ちます。
天元の情報に詳しいことや、天元に対してタメ口で接するのは、その出自ゆえかもしれません。

『呪術廻戦』より
九十九由基の術式の「星の怒り(ボンバイエ)」 は、自らに「仮想の質量」を付与する術式です。つまり、自分の握りこぶしの重さを〇トンにしながら、仮想の質量なので、自身は重さを感じないという能力です。

術式名の「ボンバイエ」の由来は、プロレスラーの「アントニオ猪木」です。「ボンバイエ(Boma Ye)」は、コンゴなどで使われるリンガラ語で「奴を倒せ!」「やっちまえ!」といった意味の言葉で、元々はモハメド・アリがアントニオ猪木に贈った言葉が、猪木のテーマ曲(『炎のファイター ~INOKI BOM-BA-YE~』)に取り入れられました。
九十九(つくも)の由来とは
「九十九」という名字は、主に西日本(広島県尾道市や徳島県鳴門市など)に多く分布する実在する苗字です。
「九十九」という名字の由来として、「次百(つぐもも)」からの転訛「九十九」は「百(もも)」の一つ手前の数。つまり、「次は百」であることを意味する「次百(つぐもも)」が略されて、「つくも」になったという説が有力です。

白い毛が生えているツクモ草
『源氏物語』『伊勢物語』などの古典では白髪を「つくも髪」と呼びます。これは植物のツクモ草に似ているためです。面白いのはその漢字の成り立ちです。
また、古来の日本には、100年(あるいは長い年月)を経た道具が霊力を持って「付喪神(つくもがみ)」となるという信仰がありました。室町時代の『付喪神絵巻』には、100年経った古道具が妖怪(付喪神)となり、節分の夜に捨てられた人間への復讐を誓うという物語が描かれています。

付喪神(つくもがみ)も「九十九神」と表記されることがあり、九十九由基が「呪具(道具)」を扱う術師であることとも一致しますね。
九十九の呪具「がるだ」のモデルはヒンドゥー教の神か

『呪術廻戦』50話より
『呪術廻戦』には、九十九の周囲を浮遊する式神は、術式によって呪具としても機能する「凰輪(がるだ)」が登場しました。

『呪術廻戦』より
九十九由基は、自らの術式「ボンバイエ」をこの「ガルダ」にも付与することができます。質量を極限まで高めた「ガルダ」をボールのように丸めて蹴り飛ばすことで、まさ「戦車の砲弾」並みの威力を発揮することができます。
凰輪(がるだ)の名前の由来は、インド神話に登場する伝説の神鳥「ガルダ(Garuda)」であると考えられます。


神鳥でヴィシュヌ神の乗り物(ヴァーハナ)で、これに由来してインドネシアの国営航空会社は「ガルーダ・インドネシア航空」といいます。

インド神話におけるガルダは、竜の奴隷となった母を救うために、天の神様達と争って不死の飲み物を手に入れ、母を救い出した神話があります。 つまり、蛇や龍の天敵!壁画や像ではよく、蛇を踏みつけています。 主食は蛇・竜というプロフィール持っています。

ガルダは古代の日本にも取り入れられ、仏教における二十八部衆(千手観音を守護する28体の神)の一人、迦楼羅(カルラ)となっています。

ちなみに密教における不動明王の背後には炎が描かれますが、この炎は「迦楼羅炎」と言って迦楼羅(かるら)が吐いた炎だそうです。最強。
まとめ
・『呪術廻戦』の九十九由基の術式「ボンバイエ」の元ネタ・由来は、実在したプロレスラーのモハメドアリとアントニオ猪木
・九十九(つくも)の由来は百の一つ前で「つぐもも」あるいは、付喪神(九十九神)