古代史好きな28歳サラリーマンのブログ

古代史、神話、医療に興味があるサラリーマンが全国を旅した発見を書き連ねます。

北の縄文展に行ってきた①縄文時代の始まり

ユネスコ世界遺産に登録された記念として、北の縄文展が開催されていました。

これは道民として行くしかありません!

日本列島にはいつから人が住んでいる?

日本列島で人骨によっていつから人が住んでいるかを推測する事は困難です。日本は火山が多いため火山灰の影響で、あるいは雨が多く降るので、土壌が酸性になりやすく、人骨など有機物は分解されやすいのです。そこで考古学では土器や石器などの人工物で人の痕跡を追います。

 

土の中に埋められずに分解を免れた骨が、洞窟などで発見される例もあります。沖縄県那覇市の山下洞窟人の骨は3万6000年前のものでした。(港川人は2万2000年前)少なくとも3万6000年前には日本列島に人が住んでいたと考えられます。

 

3万6000年前の日本はどんな様子だったのでしょうか?

一言で言えば「氷河期」です。

氷河期といえば、マンモスが歩く氷の世界。一年中ずっと寒いイメージがありますが、今よりも平均気温が2〜4度ほど低かったそうです。

 

北海道東北は今よりも寒さが厳しく、九州沖縄まで行ったら過ごしやすい気候になってくるといったイメージでしょうか。

 

2〜4度ならたいしたことないじゃん!と思われますが、地球規模で見ると大きな影響があります。

氷河期の世界

まずは北極、南極の氷河が巨大化する事です。

どのくらい大きかったのかといえば、カナダの国土ほとんどが巨大な氷河に覆われていました。

『土 地球最後のナゾ』より

氷河期のカナダには「ローレンタイド氷床」と呼ばれる巨大な大陸氷河が出現し、北米大陸グリーンランドまでまたぐ一枚の塊でした。現在でもその名残でグリーンランドは氷河に覆われているのです。

 

ヨーロッパではイギリス〜ロシアの東側まで繋がった氷河が北欧を飲み込んでいました。高さ3Kmの氷河があった部分の陸地は平らにならされて平野が形成されたそうです。

 

そして、地球上の水が氷になったわけですから、海水面は低くなります。氷河期の海面は現在よりも120m低く日本列島の一部はユーラシア大陸と繋がっていました。

上は2万年前の氷河期最盛期の頃の日本列島を示しています。(図はNakazawa 2018より引用)北海道と樺太が繋がり、朝鮮半島対馬の海峡は繋がっていないものの、今よりも狭い事がわかります。

 

津軽海峡は140mの深さがあるため、繋がってはおらず、北海道と本州の動物の分布が異なるのはこのためです。

例えば北海道にはヒグマ、本州はツキノワグマがいたり。これを生物学ではブラキストン線と呼ぶそうです。

alicemix.com

 

海面が下がり、陸地が広がると降水量は減り、乾燥した地域が広がります。世界的には砂漠も広がっていたようです。

 

降水量が少ないため豊かな動植物が育つ森林も姿を消し、氷河期の人類は食料や水不足に悩んでいたことでしょう。

 

この頃の人類は石器を持って動物を追いかけて遊動生活をしていたと考えられています。これが旧石器時代です。

氷河期の終焉と縄文時代の始まり

今よりも僅かに寒く、地球の上半分は巨大な氷河で覆われ、乾燥した陸地が広がる氷河期。氷河期はいったいどのくらい続いたのでしょうか。

 

地球は10万年サイクルで[8万年の氷河期]→[2万年の温暖期]を繰り返しているといいます。

 

8万年続いた氷河期が終わり、現在私たちが過ごしている温暖期が始まったのは、15000年前です。乾燥した氷河期が終わると、日本列島にも大きな変化が起こります。

15000年前に温暖化が始まると、海水面が上昇し北海道はアジア大陸から独立した島となりました。氷河期にはほぼ閉じていた対馬海峡が広がり、暖流の対馬海流日本海に流れ込んで北上します。その海流の一つは津軽海峡を通って太平洋に流れこみます。

 

こうした暖流から発生した水蒸気が雨や雪を生じさせて、日本列島は温暖で湿潤な気候に変化しました。

 

世界的には氷河期が終わり温暖化すると農耕と牧畜をはじめ、生まれてから死ぬまで同じ場所で生活する「定住」に生活スタイルが変化していきます。

一方で日本では温暖湿潤な環境から動植物が豊かであったことから、農耕する事なく定住するようになっていきます。この時代は縄目のような模様がついた土器を使用していた事から「縄文時代」と呼ばれます。

まとめ

今回は氷河期の日本から縄文時代の始まりの流れを見てきました。地球は10万年サイクルで氷河期と温暖期を繰り返しているので、現在の温暖期もあと5000年で終わりなんだと考えると、未来の人類は再び長い氷河期を体験する事になる事になるんですね。

寒く、乾燥した氷河期の過酷な体験や恐怖は現在の我々のDNAに深く刻まれていて、その記憶がナルニア国物語雪の女王ファイアパンチの氷の世界など作品を通して表現されているのかもしれないな。と感じました。

 

→後から知ったのですが、祖先や民族か経験した記憶から受け継がれるイメージや記憶を分析心理学者ユングは「集合的無意識」と名付けたそうです。犬と猿が仲悪いようなやつでしょうか。氷河期への恐怖心が集合的無意識とし現代の私たちに受け継がれているのかもしれないですね。

 

雪の魔女によって世界は長い冬の時代を迎えます。古代の人々は長い冬をもたらす自然の力を神ように崇めていたのでしょうか。

チェンソーマンの藤本タツキの作品。氷河期になった地球の未来と考えるとまた違った角度から楽しめそうです。

アメリカ大陸北側を覆っていた巨大な氷河は、温暖化によって溶け出し、大西洋に流れ混んでいきます。平坦な地形では水の一部が進路を失い巨大な湖となりました。これがナイアガラの滝がある五大湖だそうです。土を知ることは地球の歴史を知ること。おすすめです。

 

②へ つづく。

rekitabi.hatenablog.com