DNA解析によって縄文時代の日本列島人口を予測できると聞いてまとめてみました。
目次
旧石器時代の人口
日本列島に初めて人類(ホモサピエンス)が住み始めたのは4万年前とされています。
後期旧石器時代の人口は最大でも1万人だった推測されています。
狩りは命の危険を伴いますし、食糧が安定して手に入るわけでもなありませんからね。
縄文時代の人口
縄文時代になると人口が増加します。
8000年前には約2万人となり、その大半が東北から関東、東山(山梨・長野地域)にかけて居住していたと推察されています。縄文時代は人口が東日本側に偏っており、西日本には縄文晩期まで、ごく僅かな人口しか居住していなかったと考えられています。これは7300年前の鬼界カルデラの噴火も関係しているかもしれません。
その後、日本の人口は5200年前には約11万人、縄文中期の4300年前にはおよそ26万人まで増加し、総人口の96%までもが東日本に居住していたと推定されました。
稲作が伝わったわけでもないし、なぜこんなに人口が増えたのでしょうか。その理由は地球温暖化にあります。
1.5万年前に8万年続いた氷河期が終わると温暖化による海面上昇が始まります。対馬海流が流れ込み日本海側に暖かく湿った水蒸気を発生させました。
ブナなど冷温帯落葉樹林は後退し、代わってコナラ、クリを中心とする暖温帯落葉樹林が広がり、西日本はカシ、シイの常緑照葉樹林となりました。
これが意味するのは食料の増加です。木の実の生産性は照葉樹林より落葉樹林、特に暖温帯落葉樹林が圧倒的に高いためです。木の実は直接人間の食料になりますし動物たちの餌にもなります。こうした温暖化により東日本を中心に日本の人口は急増したのです。
さらに、6500年前〜6000年前は縄文海進による海面上昇のピークとなります。現在より海面が5m高かったそうです。山と海が近いので山の幸、海の幸を手に入れることができるようになったわけです。

人口のピークは4300年前で26万人。現在の墨田区と同じくらいと多いですね。
縄文時代の人口減少
その後寒冷化により1300年間かけてじわじわと人口が減少していき、3分の1の7万人まで減少します。
人口減少の原因は不明ですが、寒冷化による環境変化によって食料不足や栄養失調からくる免疫力低下による感染症が考えられています。
感染症を蔓延させた一因として3000年前になると渡来人が日本に入ってきていることが考古学的な遺物からわかっています。渡来人がもたらした感染症が免疫のない日本列島の人々を苦しめたのでしょうか。
弥生時代の人口
その後、稲作が始まると人口は60万人にまで増加します。ただし、稲作に適さない北海道は人口回復せずに樺太からやってきたニヴフ人が多数派となった結果アイヌ民族が形成されていったのでしょうか。
弥生時代の人口増加は稲作だけでは考えられないため大陸からの移民による人口増加も考えられています。次回は大陸との情勢も併せて弥生時代の人口増加についてまとめます。
参考文献
縄文時代の人口推移ー超長期 鬼頭宏「図説人口で見る日本史」(2007)
縄文人口減少の時代世界では?