この記事ではワンピースに登場するセラフィムの由来と世界史(旧約聖書)の繋がりについてまとめています。
ワンピースのセラフィムとは？
ワンピースに登場するセラフィムとは、Dr.ベガパンクによってつくられた海軍の兵器です。セラフィムは、当時の王下七武海のメンバーをモデルとしており、王下七武海の幼少期の容姿と悪魔の実の能力を兼ね備えています。
『ワンピース』1059話より引用
セラフィムが作中で初登場したのは、単行本105巻1059話「”コビー大佐の一件”」です。 ”王下七武海”から降格となった「海賊女帝」ボア・ハンコックの元へ、コビー・ヤマガシ中将といった海軍がやって来た際、 新型パシフィスタとして「セラフィム」は前線へと投入され、S-スネーク・S-ホークの二体が活躍しています。
『ワンピース』1059話より引用
王下七武海の外見、能力に加え、ベガパンクが開発した「人間兵器」パシフィスタと同様に 手・口からは黄猿の”レーザー”を放つことができます。
『ワンピース』1077話より引用
ルナーリア族の血統因子によりその見た目だけでなく、背中の炎が消えた時しか攻撃が通らないという能力も引き継いでいます。
『ワンピース』905話より引用
この最強すぎるスペックから藤虎は「セラフィム」が”七武海”になり変われると考えていたようです。
旧約聖書のセラフィムとは？
セラフィム(ヘブライ語で単数形はセラフ、複数形はセラフィム)とは『旧約聖書』の天使の位階のひとつです。
天使の階級はセラフィム（熾天使） ケルビム（智天使）、 ソロネ（座天使） 、ドミニオン（主天使） 、ヴァーチェ（力天使） 、パワー（能天使） 、プリンシ（権天使）、 アーク（大天使） 、エンジェル（天使）9個あり、セラフィムは最高位となります。(『チェンソーマン』の悪魔の名前もここからきてましたね)
セラフィムの姿と名前は『旧約聖書』イザヤ書第6章に記載されています。
Above him stood the seraphim. Each one had six wings. With two he covered his face. With two he covered his feet. With two he flew.
セラフィムは3対の翼を持っており、 そのうち2枚は飛ぶために使い、2枚で顔を覆い隠し、2枚で足を覆っている。
「セラフィム」という名前は ヘブライ語で「蛇」あるいは「燃えているもの」という意味があります。 セラフィムのモデルは 古代エジプトの蛇の姿をした女神"ウラエウス"と言われています。
セラフィムのモデルは旧約聖書？
『ワンピース』のセラフィムの名前の由来について考えてみましょう。
セラフィムを漢字で書くと「熾天使(してんし)」と表します。「熾」と言う漢字は「火が盛んに燃える」という意味を持つように、絵画ではセラフィムの翼は赤で描かれる事が多いのです。
これらの特徴はワンピースの「ルナーリア族」に一致しますね。背中の翼と炎というルナーリア族と同じ特徴から、セラフィムと名付けられたのでしょうか。
また、セラフィムはクロコダイルやモリヤを含む旧七武海7人から構成されていることにも注目すると、ユダヤ教、キリスト教の7代天使をモデルにしているのかもしれません。
まだ解明されていないのは、バーソロミュークマをモデルにしたセラフィムだけ、幼少期の姿をしていない点ですね。何か大きな伏線がありそうです。
まとめ
・ワンピースのセラフィムはルナーリア族、黄猿、元王下七武海の能力を持つ。
・セラフィムとは『旧約聖書』における天使の最高位であり、炎のように赤い翼を持つ。
