世界史では、古代ギリシアには統一的な先制国家はなく、大小200ほどのポリスが形成されていたところから始まり、植民都市を広げていったと学びます。
しかし、なぜ植民を作ったのか説明してくれる人はいませんでした。そこで今回は参考書籍をもとにまとめました。
目次
ギリシアの地形的な特徴
ギリシアが位置する地中海流域は、夏に雨が降らないことが知られています。
一般的に気温が高くなる夏は地表の水が蒸発しやすく、上昇気流も発生しやすいため空気が水蒸気を多く含むため、雨が多くなります。
ところが、地中海性気候は夏に亜熱帯高圧帯(赤道付近で暖められ上昇した空気が上空で冷やされ雨を降らせたあと、水分を失って下降したもの)がかかるため乾燥するのです。
観光地として人気な地中海性気候
現代のヨーロッパでは夏のバカンス休暇に雨が少ない地中海沿岸が人気の観光地となっています。
イタリア南部のナポリやシチリア島、フランスとイタリア国境付近の小国モナコ、フランス南部のニース、などが特に人気です。
フランス南部の海岸「コート=ダジュール」
フランス南部の湾岸都市「マルセイユ」
ギリシア人が植民都市を作った理由
現在のギリシア共和国がある地域は平地が少なく、石灰岩質の土壌で夏に雨が少ないため、穀物を作る農業には不向きです。
そのため狭い土地に人口が集中する都市国家の人口が増えると、食料不足に陥るのです。
食料不足を解消するため移住してその先に植民都市を作っていったわけです。
ギリシアによる植民都市の名残が現在の都市名になっている場所もあります。
植民都市間の交易はさらにギリシアを繁栄させました。
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