日本人が持つY染色体ハプログループD遺伝子についてまとめてみました。
Y染色体ハプログループD遺伝子とは?
20年ほど前は母親から子に受け継がれるミトコンドリアの遺伝子を解析することで、全ての人類の祖先はアフリカにいた事が判明しました。ダーウィンの進化論を科学的に支持する「大発見」だったわけです。
「人類みな兄弟」は科学的に証明されたわけです。
父親からしか引き継がれないY染色体を研究してみようと研究したのが「Y染色体ハプログループ」です。
Aに近づくほどアフリカを出発する前の人類に近いことを示しています。
父親からしか引き継がれないY染色体の研究によって、インカ帝国がスペインによって滅ぼされて以降、ペルー人が持つ南米系のY染色体が、侵攻したヨーロッパ系のY染色体に置きかわった事がわかったりしています。
Y染色体を見る事で人類のルーツ解明に近づいたということです。
日本人のY染色体
日本人の Y染色体ハプログループ
D1a2 40.8%
O1b 27.0%
O2 22.1%
C1a1 8.5%
日本人特有の遺伝子として 「D1a2」と「C1a1」があります。これらは縄文時代以前に日本列島にやってきた集団から由来する遺伝子と考えられています。
近くのアジアの民族は上記の遺伝子を持っておらず現代日本人特有の遺伝子だからです。
O1bやO2は現在の中国、朝鮮人にも受け継がれており、弥生時代以降に大陸からやってきた渡来人がもたらしたものだと考えられています。
D遺伝子が残す特徴
東北、島根、鹿児島では縄文人の血が強く、近畿や四国では渡来人の血が強い、北海道(アイヌ)と沖縄は縄文人の血が強いことがわかっています。
縄文人の血筋は狩猟型なので、安定して食糧が手に入らない時のために、脂肪を溜め込みやすく、血糖値が高くなりやすい特徴があります。
渡来人の血筋は農耕型なので、安定した食糧によって人口を拡大してきた反面、人口密度が高まり感染症に脅かされてきました。感染症に備えるために免疫機構が強くなった事が裏目に出て喘息やアレルギーになりやすい体質といえます。
まとめ
・Y染色体遺伝子によって父方の家系が明らかになる。
・日本人が受け継ぐD、C遺伝子は縄文時代以前に日本列島にやってきた集団の名残である。
・縄文人の血筋には地域差があり、血糖値や免疫力に関わっている可能性がある。
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