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【鬼滅の刃と日本史】鬼舞辻無惨(きむつじむざん)のモデル・元ネタは「酒呑童子(しゅてんどうじ)」か?

大江山酒呑童子伝説を徹底解説!  大ヒットアニメ『鬼滅の刃』には、日本神話や伝承に由来する要素が数多く隠されています。その中でも、最強の敵ラスボスである鬼舞辻無惨(きむつじむざん)は、日本史上最も有名な鬼の物語が深く関わっているのをご存じでしょうか。  今回は、鬼舞辻無惨(きむつじむざん)のモデル・元ネタとされる鬼の頭領「酒呑童子(しゅてんどうじ)」の伝説と両者の共通点を探っていきます。

 

 

鬼舞辻無惨(きむつじむざん)とは?

鬼滅の刃』より

鬼舞辻無惨(きむつじむざん)全ての鬼の始まりであり、鬼たちの頂点に君臨して、炭治郎や鬼殺隊の前に立ちはだかる『鬼滅の刃』のラスボスです。

鬼滅の刃』第15巻より

傷口から血を垂らすだけで人を鬼に変えることができ、血を与えた鬼の思考を読み取り、名前を口にするだけで死に至る呪いをかけることができます。

鬼滅の刃』第6巻より

その性格は冷酷で、人間にも鬼にも共感能力がなく、他人を全く思いやらない自己中心的な性格をしています。

鬼滅の刃』第2巻より

作中で鱗滝左近次が彼を「千年以上前の一番最初に鬼になった者」と説明しているように、鬼舞辻無惨(きむつじむざん)は平安時代に生まれ、炭治郎の時代の大正時代まで少なくとも1000年以上生きており、現在は人間社会に紛れ込み、人間のふりをして生活を送っています。


自身が太陽光で死んでしまうことを恐れており、太陽を克服できる能力を持つ人間を探し、それを食らって自身も不死になろうとします。


 

 

鬼舞辻無惨(きむつじむざん)と酒呑童子の共通点

鬼滅の刃』の作者は、鬼舞辻無惨(きむつじむざん)のモデルとして伝説の鬼「酒呑童子(しゅてんどうじ)」から着想を得ていると考えられます。  両者には、いくつかの類似点があるためです。

 

酒呑童子(しゅてんどうじ)とは

酒呑童子(しゅてんどうじ)は日本の伝承に登場する妖怪であり、日本の伝承における鬼の代表格であり、”最強の鬼”といっても過言ではありません。酒呑童子(しゅてんどうじ)が登場するのは『大江山絵詞』『御伽草子』『太平記』など平安時代を舞台にした作品です。

都を脅かす鬼の頭領である酒呑童子は、現在の京都府福知山市に位置する大江山に拠点を置き、手下たちと共に若い女性を攫って喰らうという恐ろしい行いを繰り返していました。  

これを憂いた帝の命を受け、鬼退治に立ち上がったのが、天下の豪傑である源頼光(みなもとのよりみつ)と、その家臣である「頼光四天王」たちでした。  (金太郎で有名な坂田金時(さかたのきんとき)もメンバー)

彼らは山伏(やまぶし)に姿を変えて大江山へ向かい、酒呑童子を討つ計画を立てます。道中、八幡神から託された「神便鬼毒酒(じんべんきどくしゅ)」という毒酒を手に入れ、酒盛りの中で油断した酒呑童子に飲ませました。

 

八幡神とは?↓

毒によって体の自由を奪われた酒呑童子は、正体を現した源頼光たちに討ち取られ、その首は都へと持ち帰られたと伝えられています。  

 

鬼舞辻無惨(きむつじむざん)とが鬼になった理由

鬼舞辻無惨(きむつじむざん)と酒呑童子(しゅてんどうじ)の共通点として、人間から鬼になった背景が非常に似ています。

鬼滅の刃』より

鬼舞辻無惨(きむつじむざん)は生まれつき鬼だったわけではなく、元は人間でした。病弱だった鬼舞辻無惨(きむつじむざん)は病を治療する過程で鬼になってしまったという過去を持ちます。これが平安時代の出来事なのですが、まさに酒呑童子(しゅてんどうじ)が都を脅かしていた時代であり、一致していますね。

鬼滅の刃』より

実はこの元人間だったという設定は酒呑童子(しゅてんどうじ)にも共通します。酒呑童子も元は人間で、その強力な力を制御できなくなり鬼になったと伝えられています。

 

数ある伝説のうちのひとつにはなりますが、酒呑童子(しゅてんどうじ)が人間だったころ絶世の美少年だったといいます。そのため多くの女性から恋文が送られてきますが、彼はそれを読まずに焼いてしまします。女性たちからの恨みをかった彼はその怨念により鬼になってしまった…といわれています。

鬼舞辻無惨(きむつじむざん)のイケメン設定もここから来てたりするのでしょうか。

 

また、異なる伝説では、人間でありながら特殊な力を持っていたが、その強力な力を制御できなくなり鬼になったと伝えられています。

 

不老不死への強い執着

「生への執着」も共通点の一つでしょう。鬼舞辻無惨(きむつじむざん)が千年以上も生き続け、不老不死を追い求めていたたように、酒呑童子(しゅてんどうじ)もまた、生にしがみついていたという逸話があります。

大江山(現在の京都府)に住んでいた酒呑童子(しゅてんどうじ)はしばしば都に降り立ち、町の人間を誘拐して食べていましたが、人間を喰らうことで永遠の命を手に入れたとされています。また、源頼光らに首をはねられた後も、首だけになっても頼光にかみつこうとしたと言われています。

これらの共通点から、鬼舞辻無惨(きむつじむざん)は、酒呑童子(しゅてんどうじ)が体現する「人間が持ちうる欲望の果て」としての鬼の姿を象徴していると言えるのではないでしょうか。

 

まとめ

・鬼舞辻無惨(きむつじむざん)のモデル・元ネタは平安時代の鬼伝説の酒呑童子(しゅてんどうじ)である

大江山に住む酒呑童子(しゅてんどうじ)は平安時代源頼光らによって退治された伝説が残されている

・鬼舞辻無惨(きむつじむざん)と酒呑童子(しゅてんどうじ)には複数の共通点がある